開塾にあたって
 
 

 知的創造性を持つ人材などの育成・確保がなによりも重要であり、その成功が都市の発展の鍵を握ります。平成18年度から始まる次のまちづくり計画においても「人材創造のまち」を第一の柱に掲げ、「都市の飛躍」に向けて、まちづくりを進めていくことにしています。

 「まちづくりは人づくり」という言葉に代表されるように、都市にとってその構成員である市民は最も大きく重要な財産(宝)です。なかでも高齢者は、本来、職場や家庭、趣味、スポーツなど様々な場面で、長年培ってきた技術・知識そして経験といった豊かな個性と財産をもっています。

 さらに、高度経済成長とともに競争社会で育ち、国際化、情報化といった時代の変化に直面し、様々な困難を乗り越え、切り開いてきた世代「団塊の世代」が、大量に高齢期を迎えようとしており、これまでの高齢者像が塗り変わることにもなります。
 個性豊かで多様な生き方が、ますます求められるなかで、豊かな経験と能力を持つ高齢者が、退職後も現役時代と変わりなく、自分らしく自由に働き、遊び、豊かにコミュニケーションをしながら、地域産業の活性化といった社会的な役割を担い貢献していく、いきいきとしたシニアライフの実現を目指すことが必要です。

 しかしながら、この団塊の世代が大量に離職していくことで生じる「年金制度への不安」や「技能伝承ができなくなる」といった、社会の活力をネガティブに捉える現状にあります。このような不安感を、今、この時期に払拭し、ポジティブに捉えていく環境づくりが必要です。特に、この団塊の世代は、そろそろ職縁社会から離れ、自分の好きな夢を追う準備を整える時期に差し掛かっています。

 こうした時期を捉え、退職後の高齢期に、自らの夢を夢として終わらせるのでなく、企業で、地域で、後進の指導や育成などで、培ってきた力を発揮する逸材としてそれぞれの分野に、社会に、輩出することで、「北九州市に人財あり」といった本市の都市イメージや経済活動も含めた活力の向上につなげていきたいと考えています。そのため、本市では、平成18年度の新たな事業として、人材創造の大きな役割を担う「生涯現役夢追塾」を開塾いたしました。

 この塾は、企業の逸材を、市内の逸材を、退職後の高齢期に能力を眠らせたまま老後に迎わせるのではなく、現役時代から世の中をリードしていく人財として発掘をし、育成していくものです。また、「生涯現役型社会」の仕組みづくりを行うシンボルとして、市全体を啓発していく側面も担います。

 皆様には、是非とも、この塾の趣旨にご賛同いただき、北九州における人財の発掘や、育成をしていくうえでの積極的な講座の参加とご協力をいただきますようお願いいたします。